トランス物語に抗して
►9/23(月/休) 12:30 すてっぷ(上映後に、シネマカフェあり)
►10/20(日) 18:05 西部講堂(『フィッツジェラルド、ここに眠る』と同時上映・クロージング企画)
「トランスジェンダー」って、誰のこと?
「トランスらしさ」「FTMらしさ」ってなに?そもそも「男らしい」ってどういうこと?
ホルモンや医療措置を手に入れるために、そして自分のことを(お手軽に)分かってもらうための説明として、「トランス物語」を演じる事が強いられている。トランス男性の「男らしさ」もまた、社会的な強制と誘導のもとにある。
その強制と誘導のもとで、「私たち」の中の誰が優遇され、また無視されているのだろう。世代・人種・民族・階級・文化の違いは、それとどう関係しているのだろうか。
自分の経験を安心して話す場がないから、「典型的なトランスジェンダー像」が機能してしまうのではないか。だからこそ監督は、トランス1人1人の語りを通して、「トランス男性の男らしさ」にも多様な現実があることを描いている。
トランスする事は身体が変わるだけではなく、周りとの関係性にも変化が起こる。身体は変えたいけど、男性特権を望んでいる訳じゃない—真摯に向き合う監督の姿勢が、私たちの心を揺らす。トランスとフェミニストやクィア達の率直で自由な対話の中で繰り返し問われる、トランスとフェミニズムの可能性。この作品は、トランス男性自身が生き方の選択肢を増やし広げる「きっかけ」をたくさん提供している。そして更に、私たち1人1人がより深く理解し合う足がかりにもなるだろう。
『トランス物語に抗して』作品レビュー
邦題:トランス物語に抗して
英題:against a trans narrative
監督:ジュールズ・ロスカム/Jules Rosskam
61分|2009年|米国|英語
web:http://www.julesrosskam.com/against-a-trans-narrative-1/
ジュールズ・ロスカム監督特集
・ジュールズ・ロスカム監督 経歴
・特集解題(ひびの まこと)
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【ロスカム作品 一覧】
- トランスペアレント(61分/2005年)
- フィッツジェラルド、ここに眠る(25分/2007年)
- トランス物語に抗して(61分/2009年)
- クィアな仲間の作り方(85分/2012年)
- パパのやり方(82分/2018年)
- 思いっきり泣くこと(13分/2018年)
- Dance, Dance, Evolution(18分/2019年)
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