16thKansaiQueerFilmFestival2023

駆け抜けたら、海。

►9/16(土) 開場15:00 開演15:15 すてっぷ 国内コンペ枠
►9/23(土) 開場12:45 開演13:00 ヴィラ鴨川 国内コンペ枠

作品スチール

大学生のうみとみつきは、つまらない合コンから抜け出して2人で銭湯へ。
彼女たちは「友達」?みつきにとっては違うみたい。うみが好きで好きで堪らない。何も考えていなさそうな、うみの思わせぶりな仕草にドキドキが止まらない。でも、うみには彼氏がいるし、この関係を壊したくもない...。苦しくて、愛おしくて、もどかしくて。想い揺れ動く青春の1ページ。
鮮やかな色彩と繊細な身体表現によって、みつきの心情が映しだされるシーンは必見。また、私の個人的なおすすめポイントは「うみが男性を好きになる」ということをみつきが知っているところだ。うみがヘテロなのかバイなのかは分からないが、彼女が男性と恋愛をする人だと知りながら好きでいることの辛さが、うまく描かれている。彼女たちの感情の機微の表現は全編を通して素晴らしく、ぜひ注目して見てほしい。
(文責:あみ)





監督から

十川雅司/Masashi Sogawa監督写真

この度は『駆け抜けたら、海。』を上映していただき、誠にありがとうございます。スクリーンで観ていただける機会をいただくことができ、作り手としてこんなに嬉しいことはありません。
 この作品は、二人の女子大学生を描いていますが、それぞれが悩みを抱えています。お互いに何事もないかのように振る舞う二人ですが、銭湯という開放的で非日常な空間の中で少しずつ自分の気持ちを吐露して行きます。
 現代に漂う憂鬱さを纏った二人の迫真の演技と優秀なスタッフのこだわりをじっくり味わっていただけると嬉しいです。劇場を出たときに言葉には表せられない「切なさ」を見てくださった方の身体に残す事ができれば本望です。 それでは、どうぞ楽しんでご鑑賞ください。


十川雅司/Masashi Sogawa

琉球大学卒業。
在学中にミュージカルに没頭し、役者・演出・脚本として作品に携わる。
大学卒業後は、演技を学ぶため上京し俳優養成学校に入るが、映像演出に興味を持ち、映画の作り方を学ぶため半年で中退。
制作部を経て、助監督として映画やドラマ、CMの制作現場に携わる。
現在は助監督業と並行しながら、年に2本のペースで短編映画を制作を目標にしている。
2020年9月に初脚本・監督の短編映画「各駅ミッドナイト」が、初出品にして【京都国際映画祭2020】【滋賀国際映画祭】に入選を果たし、グランプリ候補にノミネートされる。

邦題:駆け抜けたら、海。
英題:Salty Blue
監督:十川雅司/Masashi Sogawa
作品情報:17分|2023年|日本|日本語
プレミア:関西初

制作趣旨:
2021年の夏、今はもう何の集まりだったか思い出せませんが、新宿での飲み会の帰り道に、今でも忘れられない瞬間を見かけました。
周りを気にせず、車道の真ん中を思いっきり走る二人の同性カップルの後ろ姿。
自分たちが世界で一番幸せと言わんばかりに、大きな笑い声を上げながら、手を繋いで、夜の街をを駆け抜けていました。
ほんの一瞬だったけど、とても美しく、同時に二人の世界を楽しむ様子に、私は強い羨ましさを感じました。
あの瞬間をいつか映画にしたいと思い続け、ついに今回この脚本を書きました。
「なぜ同性愛の設定なの?」
今回の脚本の初稿を見せた知人に、そう聞かれましたが、その時私はうまく説明出来ませんでした。
当初は、同性愛という状況を核として脚本制作していましたが、いつからか、ただ好きな相手に想いを伝える瞬間を描くことに尽力していたのです。
私はこの知人の質問を機に疑問を抱くようになりました。
観客を納得させるにあたって「主人公がただ同性に好意を抱いただけ」では足りず、何か特別な理由が必要であるということ。
しかし、それ自体が、同性愛に対する偏見なのでないか、と私は考えを始めました。
観た人が同性愛の設定を忘れるほど、主人公の心の動きに共感できる映画を作れば、同性愛に対する見方が少しでも変化するのではないか。
言ってしまえば、「なぜ同性愛なの?」という質問をなくすため、私はこの作品を世の中に送り出そうと製作しました。

  • 『駆け抜けたら、海。』スチール


♦全作品(日本語作品を含む)に日本語字幕をつけて上映します。
♦トークでの発言には、手話通訳もしくは日本語字幕がつきます。
♦Some non-English films will be screened with English subtitles. Please visit our subtitle information.

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