アプリコットの木立ち

►9/24(月・休) 15:35 すてっぷ
►10/19(金) 16:00 西部講堂

アプリコットの木立ちスチール

 恋人の家族に会うため、アルメニアに帰国したアラム。弟アラムを迎える兄はどこか落ち着かない。数々の伏線から少しずつ明らかになるその理由。会話を極力省いた状況描写に、登場人物が時折見せる本音と弱み。その対比が作品に漂う緊張感を物語っている。
 観客は「物語の真相が分からないことからくる緊張感」から、「迷い、逡巡、当惑」を経て、登場人物が感じている「すべての状況を知った上での不穏さ」へとシフトする感覚を味わえるだろう。こちら側、あちら側、その境界。線引きがあれば安心なのか、線引きこそが不安感を煽るのか。本作の結末を希望ととるか、絶望と捉えるか。そこから何を汲み取るかで、まるで自分がこの映画に試されている気分になる。もしかしたら私たちは映画の主体(こちら側)でなく、実は客体(あちら側)なのかもしれない。

邦題:アプリコットの木立ち
英題:Apricot Groves
監督:Pouria Heidary Oureh
   80分|2016年|アルメニア|アルメニア語・ペルシャ語・英語
web:https://www.facebook.com/Apricot-Groves-1592937280981920/

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♦ステージ上での全てのトーク・講演に、手話通訳がつく予定です。
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