トランスペアレント

 妊娠し出産し、自分で子どもを育てている19人のFtMトランスジェンダーの物語。そこには、ピンクか青か、男か女か、ママかパパか、などの単純な二分法が通用しない現実が詰まっている。
 「子どもとの関係では父親だけど、父親らしくしたい訳ではない」 「自分の妊娠ーそれは他人の妊娠を見ているようだった」 「女性の身体に閉じ込められた気がして、妊娠は嫌だった」 「よい親であるために、男女で役割に違いがあるとは思わない」 「私は親ではあるけど、母親でも父親でもない」 妊娠時に身体とアイデンティティーとの不調和を感じる人もいれば、男子として暮らしつつ妊娠する人もいる。
 父親と母親の役割・親子関係・妊娠や出産の意味・性別のあり方、などについての新しい視点を提供する、全ての人にお勧めの映画です。

    【受賞歴】

  • ワルシャワ映画祭2006 最優秀新作賞
  • Inside Out 2006(トロント・レズビアン&ゲイ映画祭)ドキュメンタリー賞

邦 題:トランスペアレント
英語題:transparent

監 督:Jules Rosskam
時 間:61分
制作年:2005
制作国:米国

言 語:英語
字 幕:日本語

【公式サイト】
http://www.transparentthemovie.com/

フツウに生きたい

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 同性愛は死刑になる国、イラン・イスラム共和国。そこでは、20年間に渡って性転換手術が合法的に行われ、費用も政府が半額負担する。 イラン生まれ米国育ちのタナーズ・エシャギアン監督が、MtFを中心にその実情を撮影した。
 トランスセクシュアルのAliaskerは、学校で性的に虐められ、家では父親に殺されかけた。Fahadは、髪を短髪にしても「彼は、女っぽい」と言われて雇って貰えない。手術を受けていないMtFが無許可で女性の服で外出すると、道徳警察に逮捕される。男か女のいずれかでないと生きられないイラン社会が、Fahadに性転換手術を強いる。男性の恋人を持つ20歳の青年Anoushは、手術を受けることで生き抜こうとする。そして、手術を受けたNagarも、両親から死を望まれ、家に帰ることが許されない。
 淡々と語られる現実の重さに、衝撃を受けずにはいられない。

    【受賞歴】

  • ベルリン国際映画祭 (2008)テディ賞
  • サンダンス映画祭公式上映

邦 題:フツウに生きたい
英語題:Be Like Others
監 督:タナーズ・エシャギアン
    Tanaz Eshaghian

時 間:74分
制作年:2008
制作国:カナダ・米国・英国・イラン

言 語:ペルシャ語
字 幕:日本語字幕+英語字幕(両方あります)
Farsi with English subtitles

【公式サイト】
http://www.belikeothers.com/

彼女が夫だった頃

彼女が夫だった頃

3年間の恋人付き合いを経て結婚した彼氏(夫)が、結婚 3年目に「男でいるのが苦痛だ。実はずっと女子になりたいと思っていた」と妻にカムアウト。さて、どうなる?

カムアウトした張本人のグウェンが、妻のマルゴシアや自分の両親、友人などにカメラを向けて撮ったのがこの映画。お互いの関係が異性愛から同性愛に変わった事に戸惑うマルゴシアや、グウェンが女装を開始し改名・ホルモン・手術・性別変更へと進む過程ごとに、周りの人の反応や対応が変化している様子が、リアルに伝わってくる。

【受賞歴】
バンクーバ国際映画祭
最人気カナダ映画観客賞
映画とテレビの女性芸術功労賞
モントリオール国際LGBT映画祭 ドキュメンタリー観客賞
オンタリオ・クィア映画祭 最優秀観客賞

【上映履歴】
第4回関西クィア映画祭(2009)

邦 題:彼女が夫だった頃
英語題:She’s a Boy I Knew

監 督:Gwen Haworth
時 間:70分
制作年:2007
制作国:カナダ

言 語:英語
字 幕:日本語

【公式サイト】
http://www.outcast-films.com/films/sabik/

0メートルの隔たり

0メートルの隔たり

 パレスチナ人のセリムとアラブ系ユダヤ教徒のエズラは、エルサレムに住むゲイカップル。しかし、セリムは西岸地区に強制送還されてしまい、エズラと一緒にエルサレムで暮らすことができない。
 イスラエル市民でもあるエズラは、イスラエルによるパレスチナ占領に反対して、今日も検問所の兵士に語りかける。「命令に従っているだけ」と言う兵士に対して、エズラが問いかける―「ナチスもそうだった。自分が何をしているか、自分で考えて欲しい」。
 レズビアンカップルであるエディトとサミラは、占領に反対するデモに参加している。しかし、軍事政権の抹殺リストに載っていたアルゼンチンからイスラエルに逃れて来た移民ユダヤ教徒の家族の一員であるエディトにとっては、イスラエル国家は自分たちの家族を救った存在だった。エディトにとっての祝日「イスラエル独立記念日」は、パレスチナ人のサミラにとっては、イスラエルによる侵略が開始された悲劇の日だった。
 この映画の監督の祖父母は、実はイスラエル建国運動に関わっていた。映画は、その当時の記録フィルムも織り交ぜながら淡々と進む。イスラエルによるパレスチナへの侵略と占領が継続される現状で、各個人の置かれる政治的背景が大きく異なっている2組の同性カップルを通して、「個人と個人」「個人と社会」の、複雑な距離感を描くドキュメンタリー。

●上映履歴
関西クィア映画祭(2007)
第5回連連影展(2008)
ナクバから60年 イスラエルによる占領にも、ホモフォビアにも、反対するために(京都 2008)

邦題:0メートルの隔たり
原題:Zero Degrees of Separation

監督:Elle Flanders
上映時間:89分
製作:2005年 カナダ

字幕:日本語/英語(両方ついています)
言語:英語・ヘブライ語・アラビア語

サイト:http://www.zerodegreesofseparation.com/

男子であること

男子であること

 トランスしても、前からのカノジョとうまくやっていけるの?男としてパスすると、レズビアン・コミュニティの一員でなくなるの?トランスして黒人男性になった時に受ける人種差別の方がひどいの?などなど、疑問を抱きつつ、3人のFtMが自分の言葉でトランスの道を語る。その話を通して、ホルモンを飲んだり、手術を受けたりして身体をかえることで、いかに生活の全てが変わるかを描くドキュメンタリー映画。

 FtM本人、パートナー、友人の生の声をはじめ、トランス男性にまつわる複雑な社会的事情を学術的、クィア・コミュニティ的に考える。

●上映履歴
関西クィア映画祭(2007)
第1回京都トランスジェンダー映画祭(2008)

男子であること

邦題:男子であること
原題:Boy I Am

監督:Sam Feder and Julie Hollar
上映時間:70分
製作:2006年 米国

字幕:日本語
言語:英語

サイト:http://www.boyiam.com/

ドラァグ・キング北米ツアー

ドラァグ・キング北米ツアー

 男装して、ジェンダーを揺さぶるショーを北米各地で開く「ドラァグ・キング」の6人組みを撮影したドキュメンタリー。
 「見た目女子」の枠を超えて、歌、ダンス、詩でオトコを遊ぶという自己表現を好む理由は出演者(キング)それぞれだが、これはまさに政治とアートの融合?
 大都市から、今にも危険な目に遭いそうな田舎町に至るツアーをしつつ、キング同士の葛藤や人間関係も見えてくる。ツアーの途中、家族や恋人との再会などで、プライベートも覗く。女子を誘惑し、ゲイを迷わせるキングたちに、観ているアナタも反応をせずにはいられない!?

●受賞歴
最優秀ドキュメンタリー観客賞
・frameline:サンフランシスコ国際LGBT映画祭
・Outfest:ロサンゼルス・ゲイ&レズビアン映画祭
・aGLIFF:オースチン・ゲイ&レズビアン国際映画祭
・Golden Wagon:ファイアー・アイスランド映画祭
・ニューオーリンズ・ゲイ&レズビアン映画祭 最優秀長編審査員賞
・トロント・ゲイ&レズビアン映画祭 最優秀ドキュメンタリー審査員賞
・ロング・アイランド・ゲイ&レズビアン映画祭

●上映履歴
関西クィア映画祭(2007)

邦題:ドラァグ・キング北米ツアー
原題:Drag kings on tour

監督:Sonia Slutsky
上映時間:80分
製作:2004年 米国・カナダ

字幕:日本語
言語:英語

イナフ・マン

イナフマン1

 「自分のことをフツウだと思っている奴がおかしい。世間の目なんか気にしない方が絶対に幸せだよ」MtFの妻を持ち、FtMのマゾ奴隷を飼う屈強なFtMはそう語った。彼ら三人は田舎でオープンなヘンタイ暮らしを満喫している。また、セックスワーカーの女とマゾヒストなFtMのカップルは自分達の関係を「ヘンタイの共犯者」という言葉で言い表す。家族、HIV、性暴力、生まれ持った外性器の是非など、FtMにまつわる様々な性の問題が、多数の出演者によって赤裸々に語られる痛快ドキュメンタリー。

●上映履歴
関西クィア映画祭(2007)

●海外の上映歴

Cable Car Cinema Providence(2004年6月)
Anthology Film Archive New York(2004年7月)
パリ・ゲイ&レズビアン映画祭(2004年11月)
ピンクスクリーン・ブリュッセル(2005年5月)
サンフランシスコ国際LGBT映画祭(frameline・2005年6月)
リスボン・ゲイ&レズビアン映画祭(ポルトガル・2005年9月)
FTM 2005: Gender Odyssey(シアトル・2005年9月)
ロンドン・レズビアン&ゲイ映画祭(2006年4月)
トロントLGBT映画祭(insideout・カナダ・2006年5月)
Flaming Film Festival(米国・2006年5月)
Transfabulous Festival London(英国・2006年6月)
ブダペストLGBT映画祭(ハンガリー・2006年6月)
フィラデルフィア・ゲイ&レズビアン映画祭(ポルトガル・2006年7月)
homo a gogo(米国オリンピア・2006年7月)
バルセロナ・ゲイ&レズビアン映画祭(スペイン・2006年10月)
Glasgay! Glasgow(2006年10月)
Image Out Rochester LGBT Film Festival(2006年10月)
ポルノ映画祭(ベルリン・2006年10月)
A Million Different Loves Lodz. Poland & Leipzig(ドイツ・2006年10月)
Perlen Lesbian & Gay Film Festival Hannover(ドイツ・2006年10月)

イナフマン2

邦題:イナフ・マン
原題:Enough Man

監督:Luke Woodward
上映時間:61分
製作:2005年 米国

字幕:日本語
言語:英語

※この作品は、配給元より上映素材を送付してもらう必要があります。(要送料)

BOTH

BOTH

 サンフランシスコに住むバイセクシュアル女性のレベッカは、スタントの仕事や素敵な友人、そして男性の恋人と女性の恋人の両方を持っているにも関わらず、何かが足りないと感じている。

 ある日ペルーからレベッカに送られてきたアルバムには、彼女の両親と、ずっと前に死んだ兄の写真があったが、レベッカは写っていなかった。しかしその後レベッカは、実は自身の幼年期が、両親と医者によって創りあげられた嘘によって塗り固められていたことを知る。

 新生児のおよそ2000人に1人は、身体的特徴から完全に男児であるとも女児であるとも判別しづらい身体をもって生まれ、インターセックス(半陰陽児)と呼ばれている。そして、インフォームド・コンセントなしで勝手に手術され、ホルモンで「治療」をされている現実がある。

 BOTHは、監督本人、及びインターセックスの状態に生まれた人の実際の経験に基いて創られている。いつもは偽りと恥によって迎えられてしまう問題について、映画は、果敢に取り組んでいる。

●上映履歴
関西クィア映画祭(2006)
京都★ヘンナニジイロ祭(2006)
ふぉー・てぃー(東京都主催のHIV/AIDS団体での勉強会 2006年)
「BOTH〜インターセックスとバイセクシュアル」(2008)
第24回日本助産学会学術集会(2009)
この6月 東京に関西クィア映画祭の映画がやってくる!(2009)
香川レインボー映画祭(2009)
2in20 nagoya 名古屋大学(2009)

●字幕の管理
 BOTHの日本語字幕は、関西クィア映画祭実行委員会ではなく、「BOTH日本語字幕作成委員会」が作成、管理しています。字幕の作成にあたっては日本インターセックス・イニシアティブが協力しています。
 お問い合わせがあった場合には、BOTH日本語字幕作成委員会の連絡先をお教えします。

邦題/原題:BOTH

監督: Lisset Barcellos
上映時間:86分
製作:2005年 米国・ペルー

字幕:日本語
言語:英語・スペイン語

サイト:http://www.solaris-films.com/

BOTH

男生女相

男生女相

 中国返還前の香港で製作されたドキュメンタリー。中国映画に隠された同性愛的表現を、アン・リーをはじめとする現代中国映画を代表する監督たちにインタビューをし、検証していく。
 レスリー・チャンが率直に語る姿も話題に。
 本作監督のスタンリー・クワンがこの作品でカムアウトしたこととしても知られる。

●上映履歴
東京国際ゲイ&レズビアン映画祭(2006)
関西クィア映画祭(2006)

邦題:男生女相
英題:Yang ± Yin:Gender in Chinese Cinema

監督:Stanley Kwan
上映時間:80分
製作:1996年 英国・香港

字幕:日本語

*上映素材が散逸しており、現在VHSテープレベルの素材しか入手できません。画質等についてはあらかじめご了承下さい。

100% Woman

100% Woman

 トランスしてから6年目となるミシェルは、有望なマウンテンバイク選手でもある。
 友達と両親に励まされ、州、カナダ選手権の競争にも参加し、精一杯戦うミシェルだが、ほかの女性選手から、女性としての参加を認めるべきではないと抗議が続く。一人のトランス女性の成長を背景に、100%女性とはいったい何なのかを問いかけるドキュメンタリー。

●上映履歴
関西クィア映画祭(2006)
京都★ヘンナニジイロ祭(2006)
香川レインボー映画祭(2006)
ジェンダーフリーじゃ、ものたりない!?トランスジェンダー映画から性別を濃ゆ〜く考える(2007)
第1回京都トランスジェンダー映画祭(2008)
ESTO 第29回親子交流会@東京(2008)

邦題/原題:100% Woman

監督:Karen Duthie, Diana Wilson
上映時間: 59分
製作:2004年 カナダ

字幕:日本語
言語:英語

サイト:http://www.100percentwoman.com/