「0メートルの隔たり」
Zero Degrees of Separation
7/23(月)16:30開演
Elle Flanders /89分 /2005 /カナダ /英語/ヘブライ語
http://www.zerodegreesofseparation.com/
英語字幕有り
パレスチナ人のセリムとアラブ系ユダヤ教徒のエズラは、エルサレムに住むゲイカップル。しかし、セリムは西岸地区に強制送還されてしまい、エズラと一緒にエルサレムで暮らすことができない。
イスラエル市民でもあるエズラは、イスラエルによるパレスチナ占領に反対して、今日も検問所の兵士に語りかける。「命令に従っているだけ」と言う兵士に対して、エズラが問いかける―「ナチスもそうだった。自分が何をしているか、自分で考えて欲しい」。
レズビアンカップルであるエディトとサミラは、占領に反対するデモに参加している。しかし、軍事政権の抹殺リストに載っていたアルゼンチンからイスラエルに逃れて来た移民ユダヤ教徒の家族の一員であるエディトにとっては、イスラエル国家は自分たちの家族を救った存在だった。エディトにとっての祝日「イスラエル独立記念日」は、パレスチナ人のサミラにとっては、イスラエルによる侵略が開始された悲劇の日だった。
この映画の監督の祖父母は、実はイスラエル建国運動に関わっていた。映画は、その当時の記録フィルムも織り交ぜながら淡々と進む。イスラエルによるパレスチナへの侵略と占領が継続される現状で、各個人の置かれる政治的背景が大きく異なっている2組の同性カップルを通して、「個人と個人」「個人と社会」の、複雑な距離感を描くドキュメンタリー。
※映画上映前に、イスラエル/パレスチナ問題についての簡単な解説(30分程度)を予定しています。解説は、「非暴力直接行動」で知られるパレスチナのNGO「国際連帯運動(the
International Solidarity Movement/ISM)」への参加経験もある、ひびの まことが行います。
「0メートルの隔たり」は、関西クィア映画祭が日本初公開(日本プレミア)となります。
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