関西クィア映画祭から
京都レインボープライド実行委員会への公開質問状
関西クィア映画祭は、京都レインボープライドが2021年に初めて開催された時から、毎年ブース出展を行ってきました。しかし今年、突然、不当にもそのブース出展が断られてしまいました。
以下に、京都レインボープライド宛の公開質問状を、その資料などと共に掲載します。
目次
- 【1通目】関西クィア映画祭あての出展お断りメール(2/26)
- 京都レインボープライド宛の話し合いを求めるメール(3/19)
- 【2通目】「実行委員 YT(※ネット上ではイニシャルにしました)」名で京都レインボープライドから関西クィア映画祭宛に送られてきたメール(4/1)
- 京都レインボープライド宛の公開質問状(4/16)※このページ
関西クィア映画祭から
京都レインボープライド実行委員会への公開質問状
京都レインボープライド実行委員会 御中
関西クィア映画祭は、今年の京都レインボープライドへの出展申し込みに際し、「LGBTQ+の人権向上と直接関わらない政治的活動の恐れが払拭できない」との理由で参加をお断りいただきました。
私たちは、出展申し込み時に「LGBTQ+の人権向上に直接関わらない政治的活動は行わない」という参加条件に同意していました。
それにもかかわらず、私たちの意図や活動内容についての確認や対話が行われることなく、一方的に「政治的活動の恐れがある」と判断されたことに強い疑問を抱いています。
今後の誤解を解き、より良い関係を築くためにも、以下に公開にて質問をいたします。
ご回答ご説明をお願い申し上げます。
①私たちは参加条件に同意していたにもかかわらず、なぜ「政治的活動の恐れ」があると判断されたのか
関西クィア映画祭は、出展申し込み時に提示された条件に同意し、「LGBTQ+の人権向上に直接関わらない政治的活動は行わない」という規定を遵守する意思を明確に示していました。
それにもかかわらず、「政治的活動の恐れがある」と判断した際に、私たちの説明や意図を確認することなく一方的に断定を下されたのはなぜでしょうか?
具体的な説明を求めます。
②他地域のプライドイベントでの「反戦ビラ配り」が問題視された理由について
貴会から参加申し込みの拒否が通告されたメールでは、関西クィア映画祭の関係者が他地域のプライドイベントで「反戦活動に関するビラ配り」を行ったことが問題視されていました。
- (あ)貴会が主張する「反戦活動に関するビラ配り」とは、いつ、どこで行われたどのような行為のことを指しているのでしょうか。事実関係の確認のために、具体的にご指摘下さい。
- (い)そもそも、戦争は究極の人権侵害のひとつであり、国家や体制による暴力が人の命と生活を奪い踏みにじる行為に反対することは、多くの当事者にとって切実な人権課題です。
そこでお尋ねします。
なぜ「反戦」や「戦地に生きるマイノリティ当事者への連帯」が、LGBTQ+の人権向上に直接関わらないとお考えなのでしょうか?
ご説明ください。
③2025年パレードでの出来事についての認識の相違について
貴会のYTさんのお名前で送られてきたメール(2通目のメール)では、2025年の京都レインボープライドにおいて「関西クィア映画祭の委員が2025年のパレードにて政治的主張を行い、実行委員の指示に従わなかった」と記載されていました。
しかし実際には、私たちの仲間が「ピンクウォッシュに反対!!」「終わらせよう!! 植民地主義」「天皇制廃止」と書かれたプラカードを掲げてパレードを歩いていたところ、貴会実行委員の一人から不当な権限行使によるハラスメントを受け参加の権利を侵害されたというのが事実です。
この件については、パレード終了後に私たちの仲間が実行委員会代表のロイ氏に抗議し、ロイ氏はその場で私たちの仲間に謝罪しました。
そこでお尋ねします。
実行委員会として、昨年のロイ氏の謝罪を否定する立場なのでしょうか?
④事実確認を行わずに排除を決定した一連の判断について
貴会から今回関西クィア映画祭に送られた2通のメールでは、
●関西クィア映画祭の関係者が他地域のプライドイベントで「反戦ビラ配りを行った」とされ、それが政治的活動の恐れの根拠の一つとして挙げられていました。
しかし同じメールの中で、「これらの活動について、貴会が公認して行われたものなのか、所属している方の一部独断なのかは確認が困難」と記載されています。つまり、事実関係が確認されていないにもかかわらず、私たちの活動全体に対する排除理由として用いられたことになります。
●さらに、関西クィア映画祭の代表者が別名義の団体として今年の京都レインボープライドに参加申し込みをしたことについても、「当該団体の活動と類似する懸念」という理由で排除の根拠とされています。
しかし、活動内容の確認が行われないまま「類似する懸念」という抽象的な理由で排除されることは、当事者団体に対する不当な扱いと受け取らざるを得ません。
●また、2025年のパレードでの出来事についても、当事者への確認が一切行われないまま「指示に従わなかった」と断定されていることに強い疑問を抱いています。
そこでお尋ねします。
なぜ、いずれの事例についても当事者への確認や事実関係の調査を行わないまま、断定的に排除を決定したのでしょうか?
これらの判断プロセスについて具体的に説明してください。
⑤京都レインボープライドが2024年に「ガザの大量虐殺とピンクウォッシュに抗議する共同声明」の呼びかけ団体であったこととの整合性について
京都レインボープライドは2024年、「イスラエル政府によるガザでの大量虐殺とピンクウォッシュに抗議する共同声明」の呼びかけ団体となっていました。
これは、戦争と国家暴力が当事者の生存に直結する問題であるという認識に基づく、適切で望ましい行動だったと理解しています。
今回反戦や反ピンクウォッシュの表現が「政治的活動」として排除の理由に揚げられたことで、2024年の共同声明への参加は、現在の実行委員会にとって「過ち」だったと言う立場、もしくは現在貴会は「イスラエル政府によるガザでの大量虐殺とピンクウォッシュを容認する」という立場に方向転換されたと判断せざるを得ません。
もしそうでないなら、今回の判断は、過去の貴会の行動とどのように整合するのでしょうか?
ご説明ください。
⑥「公開で議論に応じる義務はない」との姿勢について
参加申し込みの拒否が通告された事を受け、私たちは貴会に公開の場での話し合いを申し入れをしました。
その返信のメールには、「当会としては、貴会と公開で議論に応じる義務はなく、その意向もない」と記載されていました。
しかし、「京都」「レインボー」「プライド」という名称を掲げ、当事者の代表性を持つかのような印象を外部に与えるイベントを運営する立場として、当事者団体からの疑問や不安に対し説明責任を果たすことは、法的な義務かどうかではなく貴会の理念上の責務です。
私たちは、京都レインボープライドの公共性を踏まえ、貴会に責任ある対応を示すよう改めて求めます。
そこでお尋ねします。
当事者団体を一方的に排除したことと、私たちの話し合い申し出を切り捨てたことを反省し、対話の場を設ける意思はありますか?
以上の質問ついて、誠実なご回答をお願い申し上げます。
最後に
私たち関西クィア映画祭は、京都レインボープライドと対立したいわけではありません。
むしろ、クィア文化を担う団体として、共に場をつくり、当事者コミュニティの多様性と安心を守るために協力したいと願っています。
今回の質問状は、責めるためではなく、誤解を解き、事実を整理し、関係を修復するための第一歩として提出するものです。
京都レインボープライドが掲げる理念を共に大切にしながら、今後も対話を続けられることを願っています。
2026年4月15日
関西クィア映画祭 実行委員会
https://kansai-qff.org/
info@kansai-qff.org
実行委員を募集します
一緒に関西クィア映画祭を1から作り上げる仲間を募集します!
興味のある方は、お気軽にメールでお問合せ下さい。
info★kansai-qff.org(★→@)