日本で、クィアな立場から、ピンクウォッシング(ピンクウォッシュ)に抵抗し、パレスチナの人々の闘いに連帯するために。
映像と、資料をお届けします。
(今後も随時アップデートしていきます。掲載希望の方はご連絡ください)
「そもそも、ピンクウォッシュって、なに?」という方は、【特集3:ピンクウォッシュってなに?】から読み始めてみてください。
(作成:関西クィア映画祭 パレスチナ連帯プロジェクト)
パレスチナで、性の多様性のために、草の根の活動の中から設立された市民団体がalQawsです。そのalQawsの設立者の一人で、2020年までそのディレクターを務めていたハニーン・マイキーさん。2014年2月28日に、ロンドンの「LGBT歴史月間」と「イスラエル・アパルトヘイト週間」に招かれて講演したときの映像です。(主催:London Palestine Action, No To Pinkwashing, and King’s College London Action Palestine)
邦題:クィア課題としてのパレスチナ解放(ハニーン・マイキー講演録)
原題:Liberation in Palestine, A Queer Issue - Haneen Maikey
(英国 / 英語 / 日本語字幕 / 44分17秒 / 2014年 / ロンドン・パレスチナアクション)
映像のサイト:Liberation in Palestine, A Queer Issue - Haneen Maikey(英語)
日本初上映:ピンクウォッシュってなに?(第10回 関西クィア映画祭 2016)
※うまく表示されないときは、YouTubeのページでも視聴可能。
講演の中で、ハニーン・マイキーさんは「レインボーやパレード、お祝いしているゲイ男性など、西洋の受け売りは、パレスチナのクィアには役に立たない」「西洋の概念は私たちに無用」などと発言しています。私が一番はっとさせられたのは、「『救済者』は自分に誰かを救う能力があると証明するために、対象者に 自身のコミュニティを侮蔑させる必要がある」という言葉でした。ひどい目に遭っているカワイソウなパレスチナのクィアたち。そのクィアたちを「人権先進国イスラエルの、西洋の」人たちが、「日本の私たちが」救ってあげる、という物語のために、パレスチナのクィアたち自身に、パレスチナ社会やイスラム教を、つまり自分たちのコミュニティーを、自分自身で侮蔑したり否定することを強いている、と言っているんです。
ぜひ、何度もみてください。(ひびの)
※講演で「ノーマライゼーション」という言葉が、重要な単語として挙げられています。講演中では詳しくは説明されていませんが、日本で障害者解放運動の文脈で肯定的な意味合いで使われる「ノーマライゼーション」とは、まったく意味が違います。例えば「占領のノーマライゼーション」と言う場合は「占領の既成事実化」「占領の常態化」などの意味合いになります。詳しくは、以下のサイトなどを参照してください。
The BDS Movement’s Anti-Normalization Guidelines Explained(英語)
alQawsのこの分析論文では、ピンクウォッシングを植民地支配の暴力として認識することが、ジェンダーやセクシュアリティに基づくイスラエルによるパレスチナ人への抑圧、分断、抹殺を理解する上でどのように役立つかを探っています。
ピンクウォッシングについて考えたい人には、必読の論文です。
HTML版(テキスト)
PDF版
英語版はこちら(英語)
米国シアトルにおけるピンクウォッシュとの闘いを描いた記録。イスラエルのLGBT活動家を歓迎するかどうかで現地のコミュニティーが激論になる様子も描かれている。
監督は、社会正義と公平を求めるトランスジェンダーの活動家としても有名なディーン・スペード。
「テルアビブはゲイフレンドリーの観光地と言うけれど、パレスチナ人の私はそこに行くことさえできない(大意)」と言うパレスチナ人の声を聞いて欲しい。
([CC]で「日本語CC」を選択すると、日本語字幕が出ます)
邦題:これがピンクウォッシュ! シアトルの闘い
原題:Pinkwashing Exposed: Seattle Fights Back!
(米国 / 英語 / 日本語字幕 / 56分 / 2015年 / ディーン・スペード Dean Spade)
作品公式サイト:http://pinkwashingexposed.net/
日本初上映:ピンクウォッシュってなに?(第10回 関西クィア映画祭 2016)
※うまく表示されないときは、Vimeoのページでも視聴可能。
(日本 / 日本語 / 日本語字幕 / 32分59秒 / 2016年 / 関西クィア映画祭)
※うまく表示されないときは、YouTubeのページでも視聴可能。
パレスチナで、性の多様性のために、草の根の活動の中から2007年に設立された市民団体。その設立の経緯も、上記映像『クィア課題としてのパレスチナ解放(ハニーン・マイキー講演録)』で説明されています。
公式ウェブサイト(英語)http://www.alqaws.org/siteEn/index/language/en
ウィキペディア(日本語)https://ja.wikipedia.org/wiki/アル・カウス
私たちは、労働者、学生、農民、親として、パレスチナ人として、クィアのパレスチナ人として、これを書いています。 私たちがこれを書くのは、私たちのクィアネスが私たちの立場を特別視しているからではなく、同じように私たちがクィアとして他者から疎外され、私たちをクィアのパレスチナ人としてさらに疎外させようとする家父長制的な植民地戦術に直面しているからです。 私たちの言葉とエネルギーを集めるには、多大な努力が必要です。 私たちは、強姦、拷問、切断、損傷を含むパレスチナ人の遺体に映し出される壮絶な残虐行為と虐殺の瞬間の真っ只中に、悲しみに暮れさせられることで、要求を行うために団結することから逸らされていることにうんざりしています。私たちは悲しむことから目を逸らし、要求をします。…
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Queering the Map (インスタ)に残されたパレスチナ人達の声を中心に翻訳しました。
パレスチナのクィア達の声を受け取ってください。パレスチナ/イスラエル問題がクィアの問題でもあることを知ってください。
西岸地区・イスラエル(48年占領地)のコメントは翻訳中です、逐次更新します。
https://note.com/bashir/n/naf300476df75
イスラエルの女性たちが、ガザ地区やヨルダン川西岸へのユダヤ人の入植に反対するために、1988年にWomen in Blackの活動を始めた。黒衣に身を包んで、抗議の意志を示す活動。
この活動は世界中に広がり、日本でも行われていた。また扱うテーマも拡大し、戦争反対などの活動でも「Women in Black」を名乗ったりするようになっていった。
イスラエルの中で、シオニストの主流LGBT運動に抗議の声を挙げたクィアたち。「占領が続く今は、カラフルなお祭りをするときではない」と主張し、黒尽くめのいでたちでプライドパレードに抗議。
イスラエル大使館の参加についてなど、「NPO法人東京レインボープライド」への働きかけを続けて来た人たちがいます。
BDS運動とは、イスラエルのアパルトヘイト政策を終わらせるために、パレスチナの市民から呼びかけられた「イスラエルに対するボイコット、資本の引揚げ、制裁」を行うよう求める国際キャンペーン。(BDS:Boycott, Divestment, Sanctions)
日本でも市民の取り組みとして行われており、イスラエルの軍需企業エルビット・システムズとの協力中止を、2/5には伊藤忠商事に、2/9には日本エヤークラフトサプライに、それぞれ表明させることが出来ました。
BDS民族評議会からの要請もあり、現在日本では、山梨県に本社を置く世界シェア第2位の産業用ロボット製造企業ファナック社へのボイコットが呼びかけられています。
BDS Japan Bulletinは、日本でBDSやパレスチナに関する情報を発信する掲示板です。
(記事を掲載するサーバーを移行中の模様。)
旧サーバー https://note.com/bdsjapan
新サーバー https://bdsjapanbulletin.wordpres.com
BDS Japan Bulletinについて
BDS民族評議会(BDS National Committee、略して BNC)は、現在は、ヨルダン川西岸地区の中心都市ラーマッラーに置かれ、全世界で行われるBDS運動を取りまとめ、NGOや組合、市民団体の間を調整する役割を担っています。
公式サイト(英語)https://bdsmovement.net
これまでのBDS(ボイコット=不買・ダイベストメント=投資撤退・サンクション=制裁)運動の成果や、イスラエルの兵器と日本の関係、そしてこれからできるアクションについて考えるオンライン企画の記録動画。(1時間44分)
視聴はこちら→https://cl-p.jp/2024/02/24/d2021_clp_gaza_vol3/
若者にこの問題を伝えたいと、急遽開催された、岡真理さんの講演会。
主催は〈パレスチナ〉を生きる人々を想う学生若者有志の会。
(日本語 / 日本語字幕 / 1時間43分 / 2023年10月23日・早稲田大学戸山キャンパス)
視聴はこちら→https://www.youtube.com/watch?v=oRu7K8RkkNc
(日本語 / 日本語字幕 / 25分 / 2023年10月23日・早稲田大学戸山キャンパス)
視聴はこちら→https://youtu.be/PxxU2e14-Ig?si=wOF55Rw4x7v5QNDo
私たちが今、目撃しているこの出来事は、いったい、何なのか。
飢餓と大量殺戮を武器としたガザのパレスチナ人に対するジェノ飢餓と大量殺戮を武器としたガザのパレスチナ人に対するジェノサイドが、世界注視のなか、100日以上が経過してもなお止むことなく続いている。のみならず、国際社会を領導するグローバルノースの西側「民主主義」国家が、この人道に対する罪に異を唱えぬどころか、これに賛同し、応援し、あまつさえ武器の供与までおこない、さらには、人間性を否定されるパレスチナ人に対し人間として共感し、イスラエルの暴虐を非難し即時停戦を求める声に「反ユダヤ主義」の烙印を押し弾圧する。…
「ヨーロッパ問題としてのパレスチナ問題」
岡 真理 (早稲田大学文学学術院、現代アラブ文学)
「ドイツ現代史研究の取り返しのつかない過ち—パレスチナ問題軽視の背景」
藤原辰史 (京都大学人文科学研究所、食と農の歴史、ドイツ現代史)
司会進行:駒込武(京都大学教育学研究科、教育と学問の歴史、台湾近現代史)
視聴サイト https://www.kyotounivfreedom.com/news/20240213/
このページでは日本の全国各地で行われる連帯/抗議アクション等を一覧にしています。
Googleドキュメント
「即時停戦」のため、そして占領・封鎖を終わらせ恒久的な平和を実現させるため、日本からできる行動をまとめました。
このまとめは、「何かしたいけれど自分に何ができるかわからない」「すでに行動を起こしているが、網羅できているかわからない」という方々のために、家からできる行動、外に出てできる行動、そして今何が起こっているのか理解するために学ぶ方法をご紹介します。
ご自身のメモとしてお使いになったり、ご友人やご家族へのシェア用にお使いいただければ幸いです。
Googleドキュメント
今ガザには安全な場所はありません。北部から中部へ、そして南部へとイスラエルは初「安全」と言っていた場所までをも攻撃しています。ガザからの唯一の出口、最南端にあるエジプトとの国境、ラファ検問を通るのにも多額のお金がかかり、その金額は日に日に高くなる一方です。本当はガザから出たくない。でもこのままでは死んでしまうからという決死の覚悟で寄付を募る家族がいます。1秒でも早く停戦できることが一番望ましいですが、ガザでの状況は一刻の猶予もなく1秒でも早くガザから出る必要があります。…
https://palestinejpn.com/donations/
日本のパレスチナ連帯運動で、広河隆一さんは無視できない存在でした。しかしその広河さんによる性暴力やパワハラがあったとの告発が、2018年にありました。デイズジャパン検証委員会の報告書(2019年)では複数の性暴力が確認されました。
日本でパレスチナ連帯運動に関わる人々の間には、この問題を積極的に話題にすることを避ける雰囲気もあります。2023年には、土井敏邦さんが広河隆一さんに宛てた「公開書簡」が、「さらなるセカンドレイプを誘発した」と「広河隆一氏とデイズジャパン経営陣の人権侵害を忘れない会」から批判されています。
2023年11月には、ジャーナリストの志葉玲さんのSNSでのトランス差別発言を理由に、「21世紀の《ジェノサイド》に抗して 〜ガザを知る緊急報告会〜」の共催を「<パレスチナ>を生きる人々を想う学生若者有志の会」が辞退するということもありました。
トランスジェンダー差別言説がSNSを通じて拡散している状況が現在あり、パレスチナ連帯運動の内部でも、このような問題は今後も出てくるでしょう。