少し未来のある部屋で

少し未来のある部屋で
Slightly future, in a room.

上映作品『少し未来のある部屋で』スチール画像

舞台は近未来の日本。少子化対策の一環で男性に人工子宮を移植する技術が実用化されているが、まだ知名度は低く社会には浸透していない。
人工子宮の移植を受け、見ず知らずの夫婦の受精卵をお腹で育てている主人公・貴志は、お腹の子を思いながら静かな妊娠生活を送っている。
そんなある日。代理出産の仲介エージェントから個人情報が流出したことがきっかけで、貴志のお腹の子の父親と名乗る男性、笠井が貴志のもとを訪ねてくる。自分の精子を提供した子が、男性の身体の人工子宮で育っていることを知り、動揺を隠せない笠井だったが…。
妊娠出産や子育ては、シスヘテ(トランスジェンダーではない異性関係)の専売特許という考えは根強い。
しかし現実には、子を産む性は「女」だけに限られない時代に既になっている。KQFFでも、トランス男性の妊娠出産や子育てをテーマとした映画を、これまでにも上映してきた。本作では、こういった現実がもう一歩先に進んだ時にどんなことがこり得るのか、そのいろんな可能性を、ドラマとして問題提起してくれている。
(文責:映画祭実行委員会)

監督から

プロフィール

柳澤公平 監督
1992年生まれ。大学卒業後、一般企業でプログラマとして働く傍ら、映画美学校に通い映像制作を学ぶ。
フェイクドキュメンタリー作品『連れウン』が、”WIRED CREATIVE HACK AEAWD 2019”のファイナリストに選出。

作品紹介

舞台は近未来の日本。
少子化対策の一環で、男性への人工子宮移植が実験的に始まっている。
一方で、社会への浸透は道半ば。タブー視や反発の声も根強く、知名度も低い。
そんな中、主人公・木澤貴志(30)は人工子宮の移植を受け、見ず知らずの夫婦の受精卵をお腹の中で育てている。
ある日、貴志のお腹の子の父親を名乗る男が、貴志の家へ来訪するが――。

製作意図

これだけ技術が発展した社会なのに、未だ男性が妊娠・出産できないことに違和感を覚えたことが制作のきっかけです。
もし、男性用の人工子宮の技術が実用化されたら、この社会ではどんなトラブルが起こり、人々はどう対処するのか? そして、私たちはそれを受け入れることができるのか……。
この映画が、そんなことを考えたり、周囲の人と話したりするきっかけになればと思っています。

予告編

スチール

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作品基本情報

邦題・原題

少し未来のある部屋で

英語題

Slightly future, in a room.

監督

柳澤公平 / Kohei Yanagisawa

上映時間

16分

制作年

2021年

制作国

日本

言語

日本語

字幕

日本語字幕あり / 英語字幕なし No English subtitles

主な上映歴・受賞歴

2021/11: 233 Short Film Gathering
2022/3: 映画惑星 vol.7
2022/6: 第4回 自主映画カフェ(京都)

上映スケジュール

大阪会場

(日) 開場開演)国内作品コンペティション

京都会場

(土) 開場開演)国内作品コンペティション