父さんへのポストカード
日本でもスタンスカンパニーから配給された「プリンス・イン・ヘル」の監督であり、本作を監督したHIV positiveでゲイのミヒャエル・シュトックは、子どもの頃、父親から性的虐待を受けていた。その25年後、彼は家族や友人達と会話をし、その虐待が家族それぞれにとってどういうものであったかを映画に描き出す。
性的虐待を描いたよくあるドラマとは異なり、このドキュメンタリーでは、怒りや怨恨はあまりでてこない。むしろ、希望や愛に包まれていると言えるかもしれない。ミヒャエルは、加害者である父親を非難するためではなく、理解するためにこの映画を作った。そして最後に、彼はこの映画を父親本人に送る…。
普段は公には隠されているものを、本作は自然体で表に出していく。今年のベルリン映画祭でも上映された大作。
※予定していたミヒャエル・ストック監督の舞台挨拶は、都合によりキャンセルとなりました。
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